イコンタ同盟

This is love.

霧の国から

納車から1ヶ月経ち、走行距離も1000kmを超えた。

 

仕事に追われ、休日は仕事に犯され、食卓ですら仕事に汚された1ヶ月であった。

 

クソ。

 

もっと意欲的に効率的に仕事に向かえる脳ミソが欲しい、と一瞬だけ、少しだけ思った。

ほんの少しだけ。

 

 

ハッキリ言って人生や仕事なんて舐めている。

 

どーにかなる精神で生きている人間にとって、他人からの情熱感染対策は万全である。

 

人間なので心が動くときもあるが、大体いつもシラけている。

 

給料安いのに、そんなに頑張れませんよ。

 

何年生きても、何度泣いても、何度叫んでも、暴飲暴食しても、1000km走っても、どこまでも俺は俺だ。

 

開き直りではない。事実だ。

 

いや、それを開き直りと言うんだ、というのならば、あぁそうですね、ハイ。

 

ゆとり世代」なんて言葉があるが、ヒトってのは、自分には理解できないものを見て混乱し、どうにか処理、整理しようとして名前をつけてカテゴライズするのが好きだし得意だ。

 

大いに結構であるし、かく言う俺もそうだ。

 

人間ね、結局みーんな同じさ。

 

なんだか自暴自棄ないじけた文字ばかりになったが、いじけちゃなんかない。

 

楽しいことしか考えない。

 

最初の車検を終えたらタイヤはデカイの履こうかしら。

ジムニーならどこへでも行ける、というか、そんな気になってしまうよね。

どこへでも行きたくなる。遠くへ行きたい。

完全なるオフローダーだけど、舗装路もとても気持ちいい。ほんとに。

 

よく「軽自動車とは思えない」なんて形容されるけど、ほんと。

 

一番感じるのは

とてつもなく頑丈な乗り物だ、ということ。

実は小さめのフロントガラスや高い目線、長めのボンネットは、軍用車といえば大袈裟な例えだが、なんだか特別なクルマに乗っている気分になる。

ラダーフレームがどうこうとかあるけど、まぁ専門家でないので語れない。

 

舗装路の凸凹も、プルルンっといなしてくれる。

衝撃を感じない。

高級車の乗り心地がどうだか知らないが、たぶんこんな感じだろうか。

 

強靭なフレームと柔らかな脚。

ひとつのクルマに、矛盾するふたつの感覚が同居している。

 

釣り人には忍耐が必要である。

何時間も何日も何ヶ月も釣れないときがある。

忍耐、忍耐、また忍耐。

魚釣りとは忍耐の連続である。

 

しかし、その時は突然やってくる。

魚が食いついた。

 

アワセは一瞬。セッカチでなければならない。

 

これを絶対矛盾的自己同一という。

 

 

ふたつの矛盾する事実が、ひとりの釣り人の中に同居している。

 

これは西田幾多郎の言葉である。

というのを開高健が言っていた。

 

 

アワセは、電光石火の居合抜き。

 

 

魚を手元に手繰り寄せるまでの数十秒か数分間。

 

 

記憶には残る。

しかし、あの感覚で全身を震わすことは、その時にしか出来ない。

 

 

 

 

フックを魚から外してやり、バイバイ、またなと言って河へ帰してやる。

魚は振り向きはしないが、一瞬だけそこにとどまり、何か言いたそうな肩を見せ、嘆きの言葉も吐かず、当然、礼なんぞ言う訳もなく、水をひらりと蹴ってどこかへ消えていく。

 

 

ああ、釣り行きたい。

 

 

普通の道を普通に走っているだけなのに、楽しい。

こんなクルマがあるのね、世の中には。

 

ジムニーにはニコンFを常に乗せている。

 

すぐに撮れるように!とかではない。

大事でしょ、雰囲気って。

頑丈なクルマと頑丈なカメラ。えーやろ。

 

妻も、「ジムニーカッコイイね〜、ロイちゃん!」と絶賛。

すんません、世界一かっこいいクルマに乗ってます。

 

f:id:ikonta_doumei:20181206171320j:image

これはSJ30

 

 

牽引ロープも欲しいし、デフガードも付けたい。タイヤもいつかオールテレーンかマッドテレーンにしたい。

 

おい、カメラはどうしたんだよ!?って自分でもツッコミたくなるが、まぁヨロシイじゃござーせんか。

 

一極集中。

(使い方合ってるか知らん)

 

M型ライカは欲しいさね。ずっと。

 

ホントはスタッドレスタイヤに充てるカネをライカに回したいくらいだ。

 

先日、職場のJB23乗りのお姉さんとドライブしてきたが、JB23ってカワイイ。惚れ直した。

 

JB64がアホみたいに絶賛されてアホみたいに受注されてアホみたいにインスタ投稿されて、やっぱりアホみたいにステッカー貼られて、やっぱりどいつもこいつもノースフェイスとパタゴニアばっかりでアホみたいで、結局やっぱりどいつもこいつもノースフェイスとパタゴニアばっかりでたまにチャムスでアホなんだが、JB23も超一級品のオフローダーである。

やっぱ最高にかっこいい。

 

 

妻を隣に乗せて、ちょっとした凸凹道を縦に横に揺られてキャーキャー言いながら走る。

 

妻よ、ありがとう。

俺はしあわせもんです。

 

エルマーと夜

 

イカで撮った夜。

 

久しぶりに夜の街へ。

 

ジャパニーズとモンゴリアンとアザーズ

 

街でフィルムを3本調達して。

 

 

正直に言うと、あまり自信がない。

 

あの暗がりで、一体何が撮れたのか。

スローシャッターは調子が悪く、1/4以下は切れなかった。

 

レンズはエルマー。開放f値3.5だ。

明るいものは明るく。

暗いところは、暗く写っているはずだ。

 

所詮はド素人の精神論に過ぎない。

 

どれだけシャープに写っているか。

構図に面白みがあるか、なんてどうでも良い。

 

何が写っているか。何を撮ったのかが重要だと、ずっと、思っている。

 

そこに俺がいて

 

いや違う。

 

そこにいて、シャッターを切った人間がいるという事実は、俺の指と眼球が覚えている。

 

撮った俺が良いと思えるものが撮れていなければ、そうでなけりゃ写真なんぞ。

 

 

合計108枚。

 

 

 

 

Closing time

人間という生き物は、機械やモノに対して愛着や愛情や友情を抱くことがしばしばある。

f:id:ikonta_doumei:20181029162724j:image

 

これが何故かは分からないけれど、いつも身につけているモノや長い時間を共に過ごしたモノには、特にそうであるようだ。

 

もうすぐ納車だ、新型車だと浮かれている私だが、只々はしゃいでいるだけではいられないようだ。

 

日に日に近づいて来る納車日とはつまり、日に日に現在の愛車との別れが近づいていることを意味する。

 

現在、35歳。普通免許を取得したのは32歳の夏だった。何故そんなに歳をとってからなのかというと、色々な事情があるのだが、一番の理由は金がなかったからである。

 

金もなく、ひねくれて生きていたから、こうなったら一生免許なんか取るものかと思っていた。しかし、人生とは何が起こるか分からないもので、渋々教習所に通うことになった。

 

カミさん命令です。

 

オートマ限定。

運転できりゃ何でもいいのよ。

 

そして、人生で初めて買ったクルマは、ミラジーノ

単純にデザインが好きだった。ローバーミニのパクリと言われるが、こういう普遍的なデザインについてはパクリもクソもないと思う。

クラシックカーモチーフだが、中身は至って普通の軽自動車だ。

購入した時点で10万キロ超え。

 

 

3年間乗った。

 

ジーノを納車した日は嬉しくてスマホで記念撮影した。

運転に慣れるために、近所を何周も回った。

カミさんの実家にも何度もジーノで行った。

京都、高知間を往復もした。

左フロントバンパーも擦った。

夫婦でケンカしてずっと無口で運転したこともある。

色んな場所をドライブした。色んなお店にも行った。このクルマに、運転を教えてもらった。初めての雪道の運転は楽しかった。運転が好きになった。

たくさん音楽も聴いた。

滋賀に思いつきで旅行に行って、ラブホテルにも泊まった。

泣いている妻に気づかないふりをして運転したこともある。

シートには煙草の焦げ跡もできた。

 

35万円で買った中古の軽自動車。

口にした瞬間にチープな表現になるが、カネで買えない価値って、こういうことを言うんだなぁ、きっと。

 

妻とのんびりドライブするとき、たまにかけていたアルバムがある。妻もお気に入り。

Tom WaitsのClosing timeというアルバム。

中でも1曲目のOl’55という曲。これが良い。

 

 

今日は久しぶりこの曲を聴きながら、一人でドライブした。

 

なんだか、色んなことを思い出して涙が出た。

 

 

たしか、日本語訳はこんな歌詞だったと思う。

 

Ol'55

デートはあっという間に終わり、彼女を家まで送った。55年製のオンボロ車でフリーウエイをとろとろ走って帰路に着く。トラックが追い越していく。気づけばもう明け方。太陽が昇りはじめ、星は消えかかっている。

 

 

 

 

Important

このブログのタイトルを「ジムニー同盟」にした方が良いのかも知れない。

 

うそ

f:id:ikonta_doumei:20181025234049p:image

 

ディーラーからやっと連絡があった。

「11月のアタマには納車できます」

「ロイ様のジムニーは、10月末あたりに生産されます」

 

ほんとか?おい、ぬか喜びに終わらせんじゃねーぞ、期待しないでワクワクしながら待ってやんよ。

 

ということで、おそらく遅くとも11月中頃には晴れてジムニーオーナーとなっているだろう。

 

長い4ヶ月間だった。

 

待っている間が一番楽しい、なんて嘘よ。

 

そんなこと言う奴ぁ、一生納車されなきゃ一生楽しいのか?あ?おい。

 

契約から3ヶ月経った時点でイライラはピーク。

俺は気が短いんだ。

それ以降は、年内納車はムリなんだと自分に言い聞かせ、平静を保つことにした。

インポになりそう。

僧侶か神父になれそうな勢いだ。

 

スマホを触れば情報検索。

出てくるのは、ジムニー1年待ち!?の記事ばかり。インポになりそう。

 

youtubeの試乗動画はどれもこれも似たようなもんばかりで、見飽きたインポになりそう。

 

JB23乗りVS JB64待ち

 

23のデザインが糞ダサいと言えば

64のデザインだけで買うニワカだと反撃

 

どっちも真実やからしゃーなインポになりそう。

 

 

バリバリに改造した23乗りの、どノーマル64へのヒガミがひどそうンポになりそう。

 

 

9月中頃に楽天で買ったサイのスペアタイヤカバーが和室に広げたまま放置ンポになりそう。

 

そしてやっと前述のディーラーからの連絡。

 

インポ回避。

 

俺は優越感に浸りながら、下位グレード軽自動車で、この片田舎を悠々として流すのだ。

 

 

 

病んだ状態が普通の現代人には、なにが心の拠り所であろうか。

カネ、服、クルマ、女、いいね!の数?

 

金があれば大体のことは解決できる。

命に関しては、金を積んでもどうにもならない場合はあるが。

スケールのデカい話は胡散臭いので、しない。

広義で物事を包むのは簡単だが、大体は綺麗事で終わり、あやふやで崇高でいて幼稚な言葉を使わざるを得ないことになる。

 

好きな服や音楽や食べ物、好きな人、好きな場所、好きな車、好きなカメラ、好きな煙草。

 

これだけ好きなモノに囲まれているのに、なぜ人は、少なくとも、なぜ自分は満たされている、幸せだと素直に言えんのか。ワガママなんだろうな。

 

 

こんなセリフを思い出した。

 

「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」

 

アンナ・カレーニナトルストイ

 

自信なかったのでコピペ

人間図鑑

 

以前、インスタでサラッと告知した11月のイベントに向けて準備をすすめている。

f:id:ikonta_doumei:20181005010906j:image

f:id:ikonta_doumei:20181005010924j:image

 

準備、といっても何かカメラやレンズを買い足したり、フィルムを爆買いしている訳ではない。

 

イメージトレーニングだ。

 

 

 

カメラは、何を使うか。何で撮るか。

 

これは、写真を撮られる側や写真を見る側にとっては、ほとんどどうでもいいことではある。

 

だが、写真を撮る側にとってはとても重要な事柄だと思っている。

 

俺は、ロマンチストであるから、イコンタかライカとエルマーで撮りたい。

 

しかし、今回は、人様に依頼された撮影である。

ロマンだけでシャッターを切って、ろくにまともな写真が撮れなかったらどうなる。

 

これだけ写真とは何か、を散々語っておいて、できた写真はソレかよ!その程度かよ!

では話にならん。

 

期待してくれている依頼者に、期待以上の写真を見せるのが、最低ラインだと思っている。

 

てことで、まともな思考で普通に選ぶとすれば、ニコンFである。

レンズだってf1.4のNikkorがある。135mmだってある。なんならズームレンズを買い足してもいい。

今までFにトラブルはないし、頑丈そのものである。一番信頼できるカメラだと言っていい。

 

実用一点張り。質実剛健

 

しかしだね。

 

重いしデカイ。シャッター音は大きい。(一眼レフカメラの中では静かな方だとは思う)

 

そう考えると、やはり出番はない。

 

ここでようやく出番が来たのは

 

コニカSⅡ

 

レンズシャッターHEXANON48mm f2.0のレンジファインダーカメラ。

見た目は、不細工だ。

レンジファインダーカメラとしては大柄だが、シャッター音は小さい。

ファインダーはとても見やすく、ブライトフレームもクッキリ見える。

 

撮られる側からしたら、

そんなので撮るの…?なんて思われそう。

 

なんだろ。

一眼レフってカメラに興味ない人からも、やっぱり認知度が高くて、これを使っていると撮られる側も安心感が高そうなイメージ。ちゃんとしたカメラ。

デカいシャッター音も、わぁ、一眼レフだ、本格的…なんて言われたことがある。

 

世間のイメージなんて、たぶんそんなもんだろう。実際にFはプロ用一眼レフだしなぁ。

 

撮影の要望としては、

 

フラッシュは使わない

出演者を撮る

 

これだけ。

 

俺はカメラマンではない。

自由にやらせてもらう。

とりあえず出演者はサラッと撮っておいて。  (おい)

会場に集まったお客さんを撮りたい。

夜の群衆を撮りたい。

暇そうに、つまらなさそうに持て余している瞬間の客を撮りたい。

居心地が悪そうに端っこに座って酒を飲む人を撮りたい。

薄暗い便所で立ち話をする人を撮りたい。

なんでもない瞬間を撮りたい。

 

バーカウンターに置いてある飲みかけの洒落たカクテルになんぞ興味はない。

 

人間が写っている写真ほど、強いと感じるのだ。

 

 

撮影者の意図や意思など、写真を見る側には視えない。

視えるのは、複写され平面化された写真だけだ。

 

フィルムかデジタルかなんて、どちらでも良いのである。

 

俺は小さな意図や意思や叫びや祈りや何かを、密かに誰にも気づかれないように写真に忍ばせる。

f:id:ikonta_doumei:20181005011114j:image

 

小さなこと

 

f:id:ikonta_doumei:20180930095934j:image

淡路島へ行ってきた。

これは、道の駅。

 

 

f:id:ikonta_doumei:20180930100559j:image

淡路島SAのでかい観覧車にも乗った。

f:id:ikonta_doumei:20180930100410j:image

20年以上振り。ちょっと怖かった。

結婚して5年、初めて知ったのだが、妻は高所恐怖症らしく本気で冷や汗をかいていた。

f:id:ikonta_doumei:20180930100522j:image

 

この日はスーパーシックスのみを持って行き、淡路の空と海と妻を撮った。

 

 

 

Fでは重いし、ライカだとムダにシャッターを切る回数が増える。

 

思いつきの日帰りブラリ旅には、中判の蛇腹式カメラが丁度いい。

 

ふと思う。

 

近くにあるものを撮らなくて、

 

いや、近くにいる人すら撮れなくて何が写真だ。

 

これは他人ではなく、自分に向けた言葉だ。

 

批判と懐疑と妥協と愛と確信をもって、気まぐれに写真に挑む。

 

 

そろそろジムニー買わないか?

タイトルは、完全にパクリな上に、語呂が悪いことを許して欲しい。

 

ブログでは何度か書いただろうか?

俺の新型ジムニーはまだやって来ない。

(インスタでは散々ボヤいている)

 

インスタで、納車された人の投稿を見ると本気で羨ましい。

 

「ほ〜、かっこいいなぁ、やっぱりキネティックイエローにしとけば良かったなぁ。でもXCやXLならオートエアコン、オートライトだしいらんよなぁ。(グレードによって選択できるカラーが違う)

やや、グレーもかっこいいなぁ。

というか、シルバーも全然アリだな!むしろジムニーらしい!(車の色でシルバーを選んでる奴はダサい と思っています)

ブルーは…、うーん、なんか違うなぁ。

アイボリーは、、、、ハッキリせん色は好かん!

ブラックもかっこいいけど、男はすぐにブラックを選びがち。

大人気のグリーンは、、思ってたより、なんだか薄いなぁ。

 

ごにょごにょごにょ…」

 

といった具合に、勝手にケチつけたり妬んだり恨んだり羨ましがったりしている。

 

「新型ジムニー」のハッシュタグをフォローしているので、すぐに探すことができる。

だが、ひとつ。

怒りに近いような、なんとも言えない違和感を覚えることが多々ある。

 

新型ジムニーについての投稿ではないのに、そのハッシュタグをつけている投稿がある。

 

女子が、旧型のジムニーをカスタムしている投稿だが、

 

おい、それは新型ジムニーじゃねーだろ

 

と冷ややかに舌打ちをしている。

 

それはJA22型だろ。

 

しかもその投稿には、必ず自分もカメラに収まっている。

 

俺が思うに、いいね!欲しさにカスタムしてるんじゃねーのかってくらいの頻度である。

取ったり付けたり、そんな頻繁にするもんかね。

 

林道や悪路に突っ込む写真は皆無。

 

○○女子って呼ばれたり自称してるやつらは、総じて薄っぺらい。

承認欲求全開。

 

「わたし、変わってるでしょ?ちょっとヘンでしょ?個性的でしょ?」

 

はいはい。君みたいな女はゴマンといるよ、おめでとう。

誰も言わないので、俺が地球を代表して批判しておく。

 

これはまだマシ。ま、一応ジムニーやからなぁ…と。

 

 

意味が分からんのが、ジムニーどころかクルマすら関係ない飲み会の写真や至極インスタ的インスタ映え狙いのいいね!欠乏症のSNSの世界の中でしか認めてもらえない可哀想な意識高い悟り系ヒューマンですら、ハッシュタグ

 

 

 

 

マジで。

ウザい。

キモい。

 

 

 

お察しの方も多いと思うが、俺の性格は相当悪い。ひねくれている。

小さい男なのだ。

 

先行予約して発売日に契約したにも関わらず、納期すらまだハッキリしない。

怒りと不安に震えている。

俺、ホントに契約したよな?

売店の担当者は、本当にスズキに発注したのか?

なんだか、いろいろ疑いたくもなってくる。

 

「はじめてのクルマ、ハタチ記念に新型ジムニー買ってもらったー!」

 

「かわいい〜!絶対欲しい!何色にしようかな?」

 

なんていう投稿をみると泣きたくなる。

 

ハタチおめでとう!と感動している訳ではない。

 

おい、納期伸びるがな…

 

 

生活にジムニーという車が本当に必要な人間というのは、ごく限られている。

 

無論、俺はそのうちの一人ではない。

 

例えて言うなら、ダイビングなんか絶対しないのに、ダイバーズウォッチを持っているのに近い。

 

 

しかし。

購入の動機なんて何でも良くて、かわいい、かっこいい!はとても大事な要素だ。

パートタイム4WDやラダーフレームやリジットアクスルサスや燃費のことなんて、どうでも良いのだ。

 

 

 

違う見方をすれば、今の日本車には、それだけ魅力的なデザインのクルマがなかったとも言える。

皆無だと言い切ってもいいくらいだ。

 

新型ジムニーは、例えば10年乗っても廃れることのない普遍的なスタイルだと思う。

 

丸っこいボディに、ギラギラと派手なフロントグリル、でかいツリ目ばかりの国産車とは一線を画す。

 

 

我が愛車、ミラジーノの次は何にしようかと思案していた時期があったが、これカッコいいとか、乗りたいとか思えるクルマはなかった。

 

乗っている人がいたら、気を悪くするだろうが、

タントやNボックスなんか、絶対に乗りたくなかった。

カスタム系のオラついた顔つきが人気らしい。

俺の職場にも、一昨年くらいに20代の男子が新車を買うんだと嬉しそうに言っていた。タントカスタムだった。

なぜ若者はあんなクルマに乗りたがるのか。

広い、でかいのは良いことかも知れんが。

 

たぶん俺が8万回生まれ変わっても好きにはなれない。

 

また車検通してジーノに乗り続けるか、同じ型の、ミラジーノターボにしようかと悩んだくらいだ。あとはローバー時代のミニか、JB23型ジムニーが候補だった。

 

先代のJB23型ジムニーは、デザイン的にはそれまでのジムニーとは違い、やや丸くなった。これは好みがハッキリわかれるところだが、エンジンやボディは、マイナーチェンジを繰り返し熟成された。

オフロード性能を犠牲にすることなく、オンロードでの快適性も向上させた。

その走破性は、歴代ジムニーの中でも最強と謳われている。

 

 

イカでいうと、M5みたいなポジション。

 

最終型のJB23にするか新型にするか、かなり迷った。黒いランドベンチャーもかっこいいよなぁ。

 

新型ジムニーの正式な発表は、かなり遅く、ラダーフレームではなくなるとか、パートタイム式4WDでなくFFベースのフルタイム四駆になるとか、スズキのハイブリッド技術であるSエネチャージが標準装備になるとか様々な噂や予想が飛び交った。

しかも、新型車の場合、初期不良が多いとかいう話もある。

 

はて、どーする。

 

 

 

ハスラーが売れたのは、使い勝手や居住性だけでなく、なによりデザインが優れていたからだと思う。ちょっとした悪路くらいなら平気そう。

そんなワクワク感があるクルマは、やはり欲しくなるものだ。

 

新型ジムニーが爆発的人気になり、社会現象と言って良いほどの盛り上がりを見せるなかで、さらに需要は高まると予想される。

 

 

先代のJB23に乗っておられる方は、どんな気持ちで、この「現象」を見ているだろうか。

 

その方達からすれば、俺もミーハーの一人ではあると思う。

 

以前、カメラについて、ファッションじゃねーんだよガキどもが的なことを言ってたが、今では少し違うよ みたいな記事を書いた。

 

人間には、遊びが必要なのよね。

一番身近な遊びっていうのは、ファッションよね。自分が好きなものを身につけて満たされる。高まる。

ニコンでもライカでも、これだ!と思うものを買えばよろし。

手にすることで初めて気付くことも多かろう。

実際に触って、驚いたり感動したり、ガッカリすることもあるかも知れない。

でも、それこそが「遊び」かも。

 

心に余裕がないと、ゆとりがないと、遊ぶことは難しい。

 

クルマのハンドルにもアソビがあるっしょ。洋服にもバッグにも、アソビがあるっしょ。

「アソビを持たせる」って。

 

遊びがあるから、人間は生きていられるのだと思う。

必要最低限、必要最小限の生活って、ワクワクしないよね。

 

やたら批判的な発言が多い俺だけど、かわいい!かっこいい!は、やはり大事。

 

初恋のときを思い出してみよう。

もしかしたらダメかも知れんが、そう簡単には諦められない。

告白するのは、自分次第でもあるが、タイミングなども考慮しなくてはいけない。悩む。悩む。寝ても覚めても悩むのだ。告白することで嫌われないか。オッケーしてくれるだろうか。噂が広まらないか。むしろ、俺は本当にあの子のこと好きなんだろうか。ただの性的衝動なのか?愛とはなんだ?この胸の苦しさは?この嬉しさは?あれ?ニキビ増えた。

 

相手が人間なら大いに悩むべし。その時は、どうしようもなく悩んでも、それが長い人生においては「思い出」と言える時が必ずやって来る。必ず、やってくるのだ。年齢を重ね、心にもお金にも生活にも多少の余裕ができたとき、昔を思い出し、ふと、微笑むのだ。そしてふと、涙を流す。

人生に寄り道は付き物だ。

大いに悩み、迷い、傷をつくり、泣いて、たくさん恋をして、愛し愛されればいい。

 

俺は35歳だが、これからの人生だってたくさん楽しいことが待っているに違いない。

 

15歳のあなた。

25歳の君。

45歳の先輩。

 

悩みは勿論あるが、どうにもならないことだってある。

悩み という暗い長いトンネルを、いくら歩いても抜けられないことだってある。

 

自分の道は、自分で切り拓くものかも知れない。人知れず努力し突き進む人。生まれながらに恵まれた環境にいる人もいるだろう。でも、そんなサバイバルは、きっと、脱落者が出る。

 

自分が目指したところに辿り着けなければ負けというわけではない。隣の芝生は青いけれど、この長い一瞬の人生はゲームなんかじゃない。誰かと競うレースでもない。

 

また違う道を探ってみればいい。路頭に迷い、膝を抱えて静かに泣いてもいい。

そしたら、ひょっこり誰かが顔を出して、笑顔で待ってくれているかもしれない。共に歩む仲間と出会えるかもしれない。メリークリスマス、あなたとの出会いに乾杯しよう。

生きている限り、迷いは続く。生きている限り、選択は続く。

生きている限り、希望は続く。

 

 

f:id:ikonta_doumei:20180831162706j:image

 

しかし、相手はクルマだ。ジムニーだ。

必要なのは、家族の了承とカネだけだ。

 

契約さえすれば、カネさえ払えば、納期が超絶長かろうが、必ず必ずやってくる。

 

そこが恋のお相手とは違う。

 

悔しくて、「カネさえ払えば…」という夜のお店に走る男性もいるかも知れないが。

 

 

長すぎる納期に耐えきれずに、途中でキャンセルしたとしたら、まぁ所詮、それだけの相手だったってことよ。

 

もし、納車されたら、どんな生活が始まるだろう。ワクワクするね。

 

分かってはいたけど。やっぱり燃費がなぁ…、乗り心地が…

なんて思うこともあるかも知れない

(人間だってそうさ。ふふふ)

 

 

納車されてない俺が言うのもかなり変だが、欲しかったら買うべきだ!

 

今の若者達は皆、俺よりも遥かに自由で、遥かに賢い。

 

どうか、大いに人生を楽しんでいってください。

 

Good luck.